
当社松本代表取締役とケイコ・フジモリ氏の私邸にて
当社は消防設備点検・防災コンサルタントとして創業して以来、社会貢献活動を重要な柱の一つと位置づけてきました。その一環として2003年から2010年の間に、日本国内で役目を終えた中古の消防車や救急車をペルー各地へ寄贈する活動を続けました。国内では引退となった車両も、消防活動を民間ボランティアに頼っている現地では、消防・救急活動を支える存在として活用されました。

ペルー郊外マンチャイ地区に救急車を寄付(2007年)
また合わせてリマ郊外の貧困地区にある保育園への給食施設を作り、園児たちの食事事情を支えるために活動を続けてきました。

クマモトII保育園にて完成した給食施設入り口前(2011年)

給食を食べる園児たち。栄養に配慮したメニューが提供される。
この支援活動の背景には、故アルベルト・フジモリ元大統領との繋がりがあります。故フジモリ元大統領はペルー日系2世でいらっしゃいます。熊本県西区河内町ご出身のご両親がペルーへと移民、日系人として初めてペルー大統領に就任されました。当時のペルーは深刻なテロ被害とハイパーインフレでしたが、それを大胆な政治手腕で治めていったのが故フジモリ元大統領です。私自身も熊本県出身であり、メキシコでビジネスを展開していたので、中南米の事情にも詳しいことからフジモリ元大統領との交流が生まれ、こうした出会いをきっかけにペルーという国、そしてそこで暮らす人々への関心を深めで行きました。
その中で、「同じ熊本出身者として、何か力になれることはないか」という想いが、その後20年以上続く支援活動の原点となっています
車両寄贈に加え、力を入れてきたのが、多くの日本人の寄付で作られ日本の名前がついた学校への支援でした。故フジモリ大統領は、国に礎となる子供たちの教育や福祉について強い関心を示しており、特に貧困地区の子供たちの生活支援に力を入れていました。
そしてリマ市郊外のプエンテピエドラにある保育園に、給食施設を建設するという活動が始まりました。この地区は貧困層が暮らしており、十分な栄養を摂ることができない子どもたちが少なくないという課題がありました。保育園は教育の場であると同時に、子どもたちの健康と命を守る大切な場所でもあります。
この課題に応えるため、熊本の有志の方々とともに寄付活動を行い、当社が中心となって施設の建設を進めてきました。そして2011年4月に完成後は、給食施設のほかに、トイレや洗面所などの衛生環境も整えることができました。
この施設の完成にあわせてがペルーを訪問し、実際に食事をする子どもたちの笑顔や、保育園関係者との交流を通じて、支援の意義をあらためて実感することができました。
現地訪問にあわせて、故アルベルト・フジモリ元大統領の長女であるケイコ・フジモリ氏と面会する機会にも恵まれました。ケイコ氏は2026年6月に行われたペルー大統領選挙の決選投票を制し、7月28日に就任予定の、ペルー史上初めて選挙で選ばれた女性大統領です。父アルベルト氏が立ち上げた政党未来同(Alianza por el Funturo)の主要メンバーとして活躍、その後自身の政党である人民勢力党( Fuerza Popula)から大統領選に出馬、4回目の大統領選を勝利し、7月28日のペルー独立記念日に就任式が決定しています。
ケイコ氏は19歳でファーストレディとして父アルベルト氏を支え、またコロンビア大学でMBAを取得し、国際情勢に熟知した人物です。ケイコ氏の私邸に招待いただき、時間の許す限り私共が行なっている給食施設や子供たちの教育支援について話をさせていただきました。その際に、ペルーが抱える社会課題について幅広く意見交換させていただいたことは、大変有意義な機会でした。
忙しい中時間を割いて、ペルーの子どもたちの未来について真剣に耳を傾けてくださる姿勢が印象的でした。また現場の課題を理解しようとする真摯な姿勢に、深く感銘を受けましたペルーは都市部の発展と地方における貧困や教育格差、医療・衛生環境の整備など、多くの課題に直面しています。当社としては、特定の政治的立場を支持するものではありませんが、一企業として、新しい政権のもとでこうした社会課題の解決が進み、子どもたちが安心して暮らせる社会が実現することを願っています。
私たちはこれからも、防災・消防設備事業を通じて人々の命と暮らしを守るとともに、国内外で未来を担う子どもたちへの支援を続けてまいります。一つひとつの活動を積み重ねることで、日本とペルーの友好がさらに深まり、互いに支え合う関係が次の世代へ受け継がれていくことを、心より願っています。
株式会社ベストン代表取締役 松本弘二郎
